シャープペンの芯とは何なのでしょうか。
普段から使ってはいますが実はよく知らない。
そんなシャープペンの芯についてをまとめてみました。
ちなみに正式名称も決まっておらず、メーカーごとにバラついているようなので以下「シャー芯」と統一します。
動画でも見られます!
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シャー芯の歴史
シャープペンが出始めたころは芯径が1.0~1.5mm程度でした。
なぜ現在主流となっている芯径よりも太かったのでしょうか?
当時、シャー芯は鉛筆の芯と同じく「粘土」を材料に作られていました。「粘土」では強度が弱く、芯径は1.0mmが限界だったのです。
このころはシャー芯を刃物で削り、先を尖らせて使っていたそうです。芯一本あたりの値段も高く、コストパフォーマンスも悪かったそうです。
この状況を一変させたのはぺんてるが開発した「ハイポリマー芯」の登場でした。
ハイポリマー芯とはどんなものなのでしょうか?
ざっくり言えば、「粘土」の代わりに「プラスチック」を使った芯です。「プラスチック」を使うことで芯の強度があがり、細い芯径にも対応することができるようになりました。
芯一本あたりの値段も安くなったことで、シャープペンシルは爆発的に普及していきました。
シャー芯の作り方
では次に、シャー芯はどのように作られるのでしょうか?
シャー芯ができるまでの工程は大きく5つの工程に分かれます。
①材料を混ぜて練る
※この段階で濃さや芯径が決定形を整える
②形を整える
※細長くします。ところ天のような押し出し式です。
③熱処理をする
※熱を加えることで強度を上げます。
④油に浸ける
※油に浸けることで滑らかに書けるようになります。
⑤切断する
※大体60mmに切断されます。例外あり。
これらの工程を経て、シャー芯が作られます。
変わり種、カラーシャー芯
黒いものだけがシャー芯ではありません!
色鉛筆のように様々な色のシャー芯もあります。
カラーシャー芯は普通のシャー芯とは材料も作り方も違います。
さらには作り方にも二つのパターンがあったりします。
カラーシャー芯の作り方①
一つ目の方法は色鉛筆の芯と同じの作り方をする方法です。
製造工程は大きく4つの工程に分かれます。
①材料を混ぜて練る
※ロウ、顔料、のり等
②形を整える
③切る
④乾かす
色鉛筆の芯は焼かずに作られます。
色鉛筆の材料であるロウが熱に弱いので焼くことができないのです。
なのでのりなどを使って強度を高めています。
作り方もクレヨンに近く、消しゴムで消しにくくなります。
カラーシャー芯の作り方②
二つ目の方法は、白いシャープペンの芯を作り、あとからインクを浸み込ませるという方法です。
製作工程は大きく分けて5つの工程に分かれます。
- ①材料を混ぜて練る
※ベビーパウダーの原料であるタルクを使って色を白くする。
②形を整える - ③熱処理をする
- ④インクに浸ける
- ⑤切断する
この方法作られた芯は消しゴムできれいに消すことができます。
従来のシャー芯に近い作られ方をしているためですね。
Uniのカラーシャー芯もこちらの方法で作られているようです。
色を黒から違う色に変えるだけでも工程は全く変わってきます。
カラーシャー芯は値段が通常のシャー芯に比べて約2倍になりますが、それも仕方ないことですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。